投稿

3月, 2023の投稿を表示しています

電動アシスト自転車の開発PJ(13)

イメージ
「電動アシストモータユニットの最近の動向」  電動アシスト自転車の業界も、既存のビッグネーム(BOSH、シマノ、ヤマハ、Panasonic)の開発競争は相変わらずであり、より高トルク、軽量化を目指して、しのぎを削っている。そのような中、最近のニュースを見るとドイツを中心とした新規参入メーカがユニークな新製品を次々発表しているのが目につく。これらのメーカは高級ロードバイク市場をターゲットに軽量化・高級化で既存メーカとの差別化を図る狙いが見られる。一部メーカのモータユニットは自転車本体とのトータル重量で殆ど10Kgを切るレベルまで達しており、本プロジェクトの目標達成に先を越された感がある。ここでは2023年の最新の情報を整理してみたいと思う。 1) TQ-HPR50(ハーモニックドライブ減速機)    まず目についたのはイタリアの高級バイクメーカであるPinarelloが発表したNytroE9である。メーカの発表によるとトータル重量は 11.4Kg となっており、モータユニットとして「TQ-HPR50」を採用している。同じモータユニットはTREKのDomane SLR9 にも採用されており、こちらの重量は 11.75Kg と発表されている。 Pinarello NytroE9  重量;   11.4Kg  最大トルク;50Nm  電池容量; 360Wh  モータユニット;TQ-HPR50 TREK Domane SLR9  重量;   11.75Kg  モータユニット;TQ-HPR50   トルク、電池容量は上に同じ このTQ-HPR50モータユニットはドイツのメーカが開発したものであり、ボトムブラケットの部分にモータとハーモニックドライブ減速機を同軸上に配置し、モーターの回転を一段のギヤで大減速(30~50)するシンプルで軽量な構造が特徴である。(メーカはHarmonic Pin-Ring Technologyと呼んでいる) ハーモニックドライブ減速機は比較的最近開発されたものである。これまで主にロボットアーム駆動など大減速が必要な個所に産業用として使われてきたが、電動アシスト自転車への適用はこのメーカが最初であり、目からうろこである。簡潔な構造によりモータユニットの重量は1.85Kgと超軽量に仕上がっている。この軽量でコンパクトな構造がアピールして一流バイク...