電動アシスト自転車の開発PJ(19)
「25Vバッテリーのテスト」
これまでのテスト結果でAKM75のハブモータはギヤ比とのマッチングから、低電圧の方が効率が良さそうである事が判ってきた。そこでアシスタで使っていた古い25Vバッテリー(少々くたびれているが)を使って走行テストを実施した。
バッテリー要目 型番: P5343
容量: 25.2V/8.7Ah 200Wh(新品時)
電圧範囲: 29V-24V
電池セル: 7S4P 2200mAh級 LG製(?)
重量: 1868g
実力電力容量: 170Wh (経年劣化による)

右図は電圧と電費の関係をプロットしたものであるが、電圧の低下に伴って明らかに電費が改善される。ただし電圧の低下に伴ってアシストの上限速度がだんだん低下してくる。これは前回紹介したAKM75ハブモータの推定特性カーブの通りである。30Km/h以上でのアシスト力はもともと多くは期待していないことから、供給電圧は25V付近がベストマッチとなり
バッテリーの取り付けは、36Vバッテリーパックとの共用を考慮してサドル下に変更した。意外にこの方が収まりが良い。25Vバッテリーと36Vバッテリーを用途に応じて付け替えが出来る。
早速この25Vバッテリーをフル充電して、何時もの一周11.75Kmの周回コースを回った。25Vバッテリーの場合も丁度4周回れた。総走行距離は47Kmで消費電力は156Whであった。平均電費は0.301Km/Whとなり、36Vバッテリーの電費0.278Km/Whより8%ほど良い。(パワーレベルを揃えるため、25Vバッテリーはレベル3、36Vバッテリーはレベル2の設定で走行している)
そうである。
25Vバッテリーの電圧降下と電力容量の関係は右図のとおりである。すでに8年近く使用しており、バッテリーとしても使用限界に達し、完全に枯れた状態であると思われる。24Vの下限電圧での電力容量は170Wh程度であり、この特性は安定している。
以上の25Vバッテリーによるテストで、最適電圧はほぼ把握できたが、36VバッテリーパックにDC-DCコンバータを取り付け約5%のロスを覚悟で25Vに降圧するか、または25V仕様のバッテリパックを使うか悩むところである。
素直に考えれば、25Vバッテリーをはじめから使えと言うことだと思う。
(次回に続く)
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